出征

朝から出征の準備に余念がない。
先ずは床屋。
戦地に赴くのにぼさぼさの頭ではいかんからな。

家に戻り荷造り。
下着から靴からリストにして一つ々々つぶしていく。
たった一つの忘れ物が命取りになるからな。

帰りの新幹線の予約をしに駅まで車を出す。
Uターンラッシュと全く逆方向なので、目的の席を簡単にゲットできた。
本屋に寄ると京極夏彦の新刊が出てた。
買ったはいいが読む暇、当然無し。
京極の同人誌出してる人も困るだろう。

ポイントカードが貯まって1000円の商品券として使えるので「女子十二楽房」のCDでも買おうかと思ったら売りきれてた。
しかし物欲に火がついてしまったので他のCDショップで購入、意味無いだろそれ。

デパートの中にある洋品店が閉店セールをしてたのでのぞく。
安物だが履きやすい靴を見つけ2800円ほどで購入。
戦場に新しい靴で赴くのは、靴擦れを起こす危険があるがこれなら大丈夫だろう。
何せ今はいてる奴より足にあってるし。

昼飯は冷麺。
ワンタン入りの冷麺で有名な店に行こうと、早めに行くと開店前なのにもう8人ほど並んでる。
何とか最初の組で店に入り、ワンタン入り冷麺の大盛りを食べる。
麺とワンタンの舌触りがつるつると、気持ち良い。
出汁の中に辛子が溶いてあるようで、後に辛さが口中に残る。
一気に平らげ、誰より早く店を出る。

午後も準備を続け、夕刻より例の居酒屋。
生ビールから、冷奴、牛トロの刺身と注文。
牛トロはものすごい肉だった。
もう今日は他の肉を食べなくていいやって思える位、脂が乗っていた。
それだけでほとんど満足したので、山芋の山葵漬けをつなぎに、麦とろご飯で締めにしようと思ったら、そこから一気に5組の客がやってきて俺は帰るに帰れなくなってしまった。
結局、焼酎7杯を飲んで当初帰る予定だった時間を1時間45分オーバーで店から開放されたのであった。
困ったもんだ。
最初っからどこぞのママみたいに、万札置いてお釣りは今度とかすりゃ良かった。

さて明日から戦場に出征だ。
これを読んでる方の中にも赴く人もいるだろう。
共に悔いの無い戦いをしよう。