陶酔

2003年9月9日
結構長く間が開いてしまったが、日付的には3日振りの更新です。
久々の関東って夏祭りのときに来てましたが、今回は仕事でございます。

まあ仕事の方はあっさり片がついたので明日もオフという運びになり、給料日前で金もないので実家などに帰ることに致しました。
横浜で本屋を回って単行本などを何冊か買う。
しかし横浜の本屋は中途半端だな。
一軒で全部揃うような品揃えをしてくれんものかな。

さて5時近くになりましたが帰るにはまだ少々早いか。
横浜からバスで15分も乗れば実家についてしまう。
ということで酒屋に寄るか。
軽く飲むためにな。

横浜から程近いある酒屋。
店の一角に酒の飲めるスペースがあるのだが、そこいらの立ち飲みとは訳が違う。
いや、酒が違うといったほうが良いか。

ここの店主とはだいぶ前からのなじみである。
顔を合わすなり最近の酒談義が始まり、それから一杯の酒を勧めてくれた。
寝越庵、木戸泉の1987年、全麹仕込み。
凄い、まるで熟成に耐えたソーテルヌみたいだ。
過去に一度シャトーディケムを飲んだことがあるけど遜色ない。

勢いがついて2杯目。
今度は南部美人の2003年。
これも全麹仕込みで91号と書いてあるのはタンクの番号だそうだ。
軽い、さっきの木戸泉に比べるとこっちは非常にすっきりとした酒だ。
ドイツのリースリングのワインより軽いかも。
これは限界を見失わせる危ない酒かもしれない。

「これを試してみて」とグラスの中に少しだけ注がれた酒を出してくれる。
銘柄を聞くと、鏡山、昭和58年仕込み純米吟醸無濾過生の常温貯蔵酒。
長期熟成酒の会合でもらった非売品だそうである。
水を一杯もらって口の中をすすぎ、真剣に利く。
・・・・・言葉が出ない。
判るのは舌ではなく上顎の部分がこの酒を美味いといっているといううこと。
まったくこの店はいつ来ても驚きの連続だ。

余韻と酔いで少々ほやっとしてきたところで、次の酒。
おいおいまだ飲むのか。
他のお客さんも2、3人入ってきたので、ゆっくりしていよう。
木戸泉アフス2003、かなり昔からある高温多酸醸造の酒である。
うちの冷蔵庫にも一本あるがだいぶ趣が違ってるそうである。
先ほどの南部美人に似ているがこちらの方が少々重め。
普段からワインを飲みなれてる人はこっちのほうが口に合うかもしれない。

店主は先ほどからカウンターの中で蕎麦を打っている。
なかなか手馴れたものである。
日本酒好きに蕎麦嫌いはあまりいないと思うが、俺も当然麺食らいである。
目の前で蕎麦を打たれて黙っているほど我慢強くもない。
締めにと蕎麦を注文、蕎麦が茹で上がるまでの一杯に木戸泉の寝越庵1985年を飲む。
うーん、これが昔飲んだアフスに最も近いかな。
しかしうちのは何年物だろうか。
美味く熟成してるのか心配になってくるよなあ。

俺的に蕎麦にはあまり薬味を用いない。
使っても山葵を少し、蕎麦の上に乗せて食うくらい。
理由は最後の蕎麦湯が不味くなる。
蕎麦湯は残った蕎麦つゆを割って飲むのが一番美味い。
そこに山葵の香りや葱は興ざめってもんでしょう。

蕎麦を手繰って暇をすると外はもう暗くなってた。
さて途中でビール買って帰って実家の飯も食うか。

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